リチウムイオン電極をはじめとする二次電池の性能を左右する重要な部材である電極シートは、電気自動車や蓄電システムの普及とともにその需要は急速に拡大しています。製造工程では微細な傷や異物、塗工ムラといった欠陥を見逃さない高精度な検査が不可欠であり、適切な検査装置の導入が品質管理の鍵となります。
今回の記事では、電極シートの概要や検査装置の特徴を解説し、おすすめ製品も紹介します。電極シート検査装置をお探しの場合には、ぜひ参考にしてください。
電極シートとは?
電極シートは、リチウムイオン電池や全固体電池などの二次電池において、電気エネルギーの充放電を担う中核部材です。金属箔をベースに、活物質・導電助剤・バインダーなどを混合したスラリーを均一に塗工・乾燥させて製造されます。
電池の容量・出力・寿命といった性能特性に直接影響を与える部材であるため、製造工程における高度な品質管理が求められます。
電極シートには正極シートと負極シートの2種類があり、それぞれ異なる活物質が使用されています。正極にはリチウム系酸化物、負極には黒鉛系材料が一般的に用いられており、それらを組み合わせることで電池としての機能が発揮されます。
塗工の均一性や厚みの精度、表面の欠陥の有無が電池性能に大きく影響するため、製造ラインでの精密な検査が欠かせません。
§主な用途
電極シートは主に以下のような分野で活用されています。
電気自動車・ハイブリッド車
車載用リチウムイオン電池の中核部材として採用されています。電気自動車の普及拡大に伴い、高容量・高出力・長寿命を実現する電極シートの需要が急速に高まっています。
電子機器
スマートフォン・タブレット・ノートパソコンなどのモバイル機器に搭載されるリチウムイオン電池にも使用されています。薄型・軽量化が求められる機器に対応した高精度な電極シートが必要とされます。
産業用蓄電システム
再生可能エネルギーの普及に伴い、太陽光発電や風力発電と組み合わせた大型蓄電システムへの需要も拡大しています。
次世代電池
全固体電池や次世代リチウムイオン電池など、より高性能な電池の開発においても電極シートは中核部材として位置づけられており、新素材や新製法を用いた電極シートの研究・開発が活発に進められています。
電極シート検査装置とは?

電極シート検査装置とは、電極シートの製造工程において表面の傷・異物・塗工ムラ・厚みのばらつきなどの欠陥をリアルタイムで自動検出するための装置です。高解像度カメラや照明システム、画像処理技術を組み合わせることで、人の目では捉えることが困難な微細な不良を高精度かつ高速に検出できます。
検査装置を導入することで得られる主なメリットは以下のとおりです。
検査精度・安定性の向上
カメラと画像処理技術を活用することで、目視検査では見落としが生じやすい微細な欠陥も安定的に検出できます。検査員による品質のばらつきを排除し、一定水準の品質を継続的に維持することが可能です。
生産効率の向上
製造ラインにインラインで組み込むことで、ラインを止めることなく連続的に検査を実施できます。検査工程にかかる時間と人的コストを削減し、生産性の向上に寄与します。
不良品の早期排除
製造工程の早い段階で欠陥を検出・排除することで、後工程への影響を最小限に抑えることができます。不良品の市場流出を防ぎ、品質保証と信頼性向上にもつながります。
【電極シート検査装置】Mujiken RB

電極シート検査装置をお探しの場合におすすめしたいのが「Mujiken RB」です。
塗工部・未塗工部のパターン寸法計測と欠陥検査を同時に行える装置で、高速ラインにも対応した高精度な検査を実現できます。
§特徴
塗工部および未塗工部のパターン寸法計測と欠陥検査を同時に実現できる検査装置です。高速カメラと高速画像処理ボードを採用することで、従来機と比較してより高精度な計測・検査を実現するとともに、より高速な生産ラインへの対応が可能となっています。
表裏同時検査に対応しており、表面用カメラと裏面用カメラを組み合わせることで、電極シートの両面を一度に検査することができます。また、間欠塗工・ストライプ塗工・間欠+ストライプ塗工など多様な電極塗工パターンに対応しており、様々な製造ラインに柔軟に導入できる点も大きな特徴です。
検出できる欠陥の種類も幅広く、未塗工部の異物・筋・塗工飛びや、塗工部の塗工筋・塗工抜け・塗工ムラ・気泡、境界部の表裏左右ズレのほか、打痕・凝集物・塗工スジ、さらにはピンホール・気泡・異物なども検出可能です。
§システム構成例

カメラ
走行する機材の幅方向(TD)に対して精細な分解能で表現します。4,096〜8,192画素、最高640MHz・10ビットのラインセンサおよびCISに対応しています。表面用カメラと裏面用カメラを配置することで、表裏同時検査を実現できます。
照明装置
LED・伝送ロッド・ラインファイバ・蛍光燈など、用途に応じた照明を採用。表面反射照明と裏面透過照明を組み合わせることで、様々な欠陥を確実に検出できます。
測長エンコーダ
走行する機材の流れ方向(MD)に対して精細な計測規準を出力します。
操作盤・ビューワ
ビューワ端末により欠陥情報の確認が可能な遠隔通信機能を備えており、検査状況をリアルタイムで把握できます。
マーカ(ラベラ)
欠陥箇所にマーキングを行い、後工程での選別を容易にします。
Mujiken RBにご興味がございましたらぜひ詳細をご覧ください。
電極シート検査装置をお探しなら
電極シートの製造において、塗工ムラや異物・欠陥を見逃さない高精度な検査装置の導入は、品質管理と生産効率の向上に欠かせない取り組みです。装置の選定にあたっては、対応可能な塗工パターンや検出できる欠陥の種類、処理速度や拡張性など、自社の製造ラインに合った機種を選ぶことが重要です。
電極シート検査装置をお探しの場合には、パターン寸法計測と欠陥検査を同時に実現できる「Mujiken RB」の活用をぜひご検討ください。

